治療中・治療後のケア

矯正治療では、1年から2年程度、矯正装置を装着し続けることになります。その期間中、食べ物が口の中に残りやすくなりますので、治療中のケアとして、ブラッシング(歯みがき)や食事に気を付けましょう。

 


治療中のケア

ブラッシングのポイント

食べ物が口の中に残りやすくなるため、食後には必ずブラッシングしてください。間食をしたときもすぐにブラッシングすることが大切です。矯正中のブラッシングに慣れるまでには時間がかかることもありますが、矯正装置の形に合った歯ブラシを使用し、丁寧にブラッシングすることを心がけてください。

注意する食べ物

ガムやお餅など、矯正装置に絡み付いて取りにくくなる食べ物には特に気を付けましょう。おせんべいなど、固い物を噛むと装置が外れてしまうこともあります。小さくしてから食べるなど、食べ方を工夫してください。また、針金を留めるゴムのリングなどは食事により着色して黄色くなっていきます。カレーなどは黄色くなりやすいため、気になる方はお気軽にご相談ください。ご来院時に交換しています。


治療後のケア

治療後の保定期間

矯正治療の後は保定期間になります。この間は保定装置(リテーナー)を装着します。これは、矯正装置によって整えた歯ならびを安定させるために行います。歯の周囲の骨と歯ぐきの繊維がなじむまでの間、リテーナーによって整った歯ならびを維持し、後戻りを防ぎます。

治療後のメンテナンス

保定期間が過ぎたら一連の矯正治療は終了になりますが、せっかく整った歯ならびを手に入れても、すぐにむし歯などで歯を痛めてしまっては元も子もありません。丁寧にブラッシングするなど、ご自身による日ごろからのケアはもちろん、歯科クリニックでの定期的なメインテナンスが重要です。

 

整った歯ならびを手に入れた後、さらなる口元の審美性を求める方は、ホワイトニングで白くて健康的な歯を目指しましょう!

 


矯正歯科治療に伴う一般的リスクおよび副作用

☆ 最初は矯正装置による不快感、痛み等があります。数日間~1、2週間で慣れることが多いです。

☆ 歯の動き方には個人差があります。そのため、予想された治療期間が延長する可能性があります。

☆ 装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院等、矯正治療には患者さんの協力が非常に重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。

☆ 治療中は、装置が付いているため歯が磨きにくくなります。むし歯や歯周病のリスクが高まりますので、丁寧に磨いたり、定期的なメンテナンスを受けたりすることが重要です。また、歯が動くと隠れていたむし歯が見えるようになることもあります。に

☆ 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることがあります。また、歯茎がやせて下がることがあります。

☆ ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。

☆ ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。

☆ 治療途中に金属等のアレルギー症状が出ることがあります。

☆ 治療中に「顎関節で音が鳴る、あごが痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。

☆ 様々な問題により、当初予定した治療計画を変更する可能性があります。

☆ 歯の形を修正したり、咬み合わせの微調整を行ったりする可能性があります。

☆ 矯正装置を誤飲する可能性があります。

☆ 装置を外す時に、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。

☆ 装置が外れた後、保定装置を指示通り使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。

☆ 装置が外れた後、現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)やむし歯の治療(修復物)などをやりなおす可能性があります。

☆ 顎の成長発育によりかみ合わせや歯並びが変化する可能性があります。

☆ 治療後に親知らずが生えて、凸凹が生じる可能性があります。加齢や歯周病等により歯を支えている骨がやせるとかみ合わせや歯並びが変化することがあります。その場合、再治療等が必要になることがあります。

☆ 矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。

 

その他、症状やお口の状態によって、患者さんそれぞれに特有のリスクや副作用がございます。